近年、SNSの発達により情報が「一台のスマホ」の中に溢れかえっている情報化社会である。
その結果人々の情報のインプットは主にSNSからとなり、紙媒体に大きな影響を与えた。アパレルもその例外ではなく、数多くのファッション雑誌が休刊した。
そもそもファッション業界自体盛り下がっているのでなお厳しい現状だと思う。しかし、そんな中でも変わらず多くの人々に絶大な評価をされている雑誌がある。
POPEYE/ポパイ

この雑誌を知っている方は多いのではないだろうか。さまざまなトピックが取り上げられており、キャッチな表紙から気になっている人も多いだろう。是非一度手に取ってほしい。
個人的に思う「POPEYE」の大きな魅力は大きく3つある。
- 雑誌の世界観にマッチした写真
- 決してトレンドを追わないトピック
- 読んでいるだけで「シティボーイ」のような気分になれる文章
一つ目は表紙の写真からこの雑誌の魅力が十二分に伝わる。その時に人気のモデルや俳優を表紙には決してしない。何気ない日常の一ページを切り取った写真からポパイを購入した人も多いだろう。
人々の「生活」にフォーカスを当てることで服飾だけにとどまらず広義でファッションの魅力を伝えてくれているのだ。
二つ目のトピックだがポパイは「トレンドのアイテム紹介!!」や「これを着たらモテる!女子受け抜群!!」といったものをトピックにしない。
生活にフォーカスしているので映画や音楽、おいしいレストランの紹介、デートスポットなど身近なものをトピックとしてファッションを伝えている。
三つ目はポパイの文章についてである。

こちらの画像を読んでいただきたい。読書の心に投げかけてくる文章がとても心地よい。なので読者も「POPEYEという雑誌」と談笑しているかのような気分になる。
2nd/セカンド

セカンドという雑誌は古着に特化したファッション雑誌である。
30代男性にとって、平日の仕事服が1st(最重要)だとしたら、休日のカジュアル服が2nd(2番目)。そんな休日スタイルを提案する、語れる洋服を集めた身近でリアルな大人のファッション誌です
公式サイトより
この雑誌の魅力はなんといっても情報量である。服好きがSNSでは流れてこない情報をキャッチするために購入するのにも良いだろう。

上の写真では、東京の有名古着屋の「BerBerJin」のディレクターの藤原裕さんの古着に関するエピソードであったり熱い想いが書かれている。横にはレアな古着のアイテムが写真付きで説明されている。
ファッション界の大御所の考えや気持ちが書いてあったり、選りすぐりビンテージが説明されている
このような情報はまず他の媒体では手に入らない。
公式サイト | https://funq.jp/2nd/ |
men’s FUDGE/メンズ・ファッジ

「FUDGE」という雑誌は主にレディースをメインにしている。この雑誌はメンズにフォーカスを当てている。
主にシンプルな格好からモード感のあるコーディネート紹介している。日本だけでなく、ロンドンやフランスなどのヨーロピアンスタイルを提案している。
この雑誌の魅力は何といってもスナップ特集だろう。第一に数の多さが圧倒的。日本の着こなしとは全く違いヨーロッパの着こなしから学べることはたくさんあるだろう。
スナップの一部を紹介する。




海外のコーディネートの方が自分らしさがあり見てて面白い。
この雑誌の良いところはスナップされている人の年齢や職業まで公開されているということだ。「どういった生き方をしている人がどういったファッションをしているのか。」スタンスやスタイルからファッションを学ぶことができとても良い。
Lightning/ライトニング

ファッション、クルマ、趣味や遊びなど、アメリカンカルチャーをベースして多くの情報を与えてくれる雑誌だ。遊び心のある構成で読んでいてすごく面白い。
なんといっても、アメリカ古着の情報が凄まじい。「デニム」「アウトドア」「ブーツ」など数多くのジャンルに分かれて雑誌が出版されている。どれも読みごたえがあり、必ずと言っていいほど新たな発見が得られるだろう。
ヴィンテージアイテムを掘り起こし、年代を追いながらその変遷を辿るライトニングのアーカイブシリーズ というものがある。
個人的にライトニングアーカイブは服好きなら誰しも買うべきだ。
ライトニングアーカイブはもはや雑誌というより服好きのバイブルといって良いだろう。




どれも妥協が全くない。年代判別やその服のバックグラウンドまで事細かく書かれている。また画質がとてもよく、アイテムの写真からディテールを見れるのが服好きにとってはたまらないだろう。