ファッションに興味を持ち始め、自分でスタイルを確立していくうえで必ずといって良いほど「古着」の良さに誰しもが一度心惹かれるだろう。
古着といっても「ワーク」「アウトドア」「デニム」「ミリタリー」と種類は様々だが、ミリタリーに興味を持つ人が一番多いのではないだろうか?
その中でも一番人気といっても良いのが「M-47 TROUSERS」である。
M₋47とは?

M-47とはフランス軍で実際に使用されていた戦闘着である。
ミリタリーでよく見かけるMとは「MODEL」で型という意味で数字は「採用年」を表している。つまりM-47とはフランス軍で1947年に採用された戦闘服ということになる。ここで誤解されがちなのが「M-47」は採用年式なので、多くのものは50年代以降のものになる。
現代のファッションで特に注目されているのがM-47のパンツである。
M-47には二種類ある。前期型と後期型である。
サイズ表記について

基本的に「31」「33」など二つの数字で表記されている。
左の文字がレングスの長さ、右の文字がウエストの大きさである。
日本人は「11」「21」あたりが一番良いだろう。しかし世の中に溢れているのは「35」であり日本人に合うものを探すのは難しいがぜひ自分のサイズに合ったものを探してほしい。
前期モデル

前期タイプの見た目の大きな特徴は
- 迫力のある古いシルエット
- 他のミリタリーアイテムにはない色味
だろう。
かなり太めのサイズ感で何とも言えない絶妙なカーキ色に人は魅了される。また洗濯をしていくうちに味が出てくる「経年変化」を楽しめる。 ビンテージ感を楽しむのなら間違いなく前期型を選んでほしい。
ディテールでいえば前期型はウエストの最上部のボタンが二つある。

また前期型の中でも47年から49年のものは比翼仕立てになっており、使われているボタンがメタルボタンである。
またつかわれている素材が厚手のコットンツイルである。
後期モデル

後期型の見た目の大きな特徴は
- 緩くテーパードのかかった現代風のシルエット
- 取り入れやすい色味
だろう。
緩くかかったテーパードとこの色味はどんな服装の方にも合う。前期型よりも現代的な印象。前期型よりも数も多く手に入れやすい。はじめのミリタリーパンツに是非おすすめしたい。
ディテールに関しては、最上部のボタンが一つである。

素材はヘリンボーンがーンがが使用されている。
また古着の面白いところは同じサイズ表記でも個体差があったり、前期型でもヘリンボーンで作られているレア物もある。実際に足を運んで実物を見ていただきたい。
マルジェラとの関係性

上の写真のように有名ブランド「マルジェラ」のマルタン・マルジェラはM-64を裏返しにしてモデルに履かせたことで有名だ。
このことによってフランスの縫製の技術の高さ、M-47の完成されたディテールが世界中に大きなインパクトを与えた。
M-47の着こなし
ボーダーのバスクシャツと合わせている。
バスクシャツのマリン感がミリタリーの野暮ったさを見事に消し去っている。
私がもし女性なら確実にこういった着こなすをするだろう。
オレンジのセーターにボーダーのカットソーをレイヤードさせている。
雰囲気もあいまったグランジスタイルをミリタリーアイテムを使って表現している。
着こなし的には難しいがぜひ挑戦したい着方である。
白シャツとシンプルに合わしている。
スウェード生地のローファーが何とも言えない柔らかな印象を与え、アクセントの役割を担っている。
シンプルだが白シャツのサイズ感、生地で大きく印象が変わるので注意したい。
白シャツに関してはこちらの記事でも紹介しているので是非見ていただきたい。